Individuals (University Paperbacks; Up)

Individuals (University Paperbacks; Up)

 いつも通り、かなりの時間をかけて読了。英語はちょっと読みづらいかな。他我問題のからみで人格概念の根本性を主張しているのは知っていたが、分量的にその部分はそれほど多くない。タイトルの「個体」(って訳でいいのか知らんが)を論じる流れで出てくるのは初めて知った。
 後半の言語哲学よりの話は、正直ピンとこなくてほぼ流し読み。面白かったのは音の話。特に印象的だったのは、音だけの世界で個体を同定できるかという思考実験。ちょっとトリッキーで想像しにくいが、色々議論を誘発してくれる感じがする。
 全体を通して、分からない部分が多いなりに哲学的にはとても優れた本だと思う。誰かきっちりした翻訳出してくんないかな。