Our Stories: Essays on Life, Death, and Free Will

Our Stories: Essays on Life, Death, and Free Will

 ゆるゆると読了。英語は比較的読みやすい。
 エピクロスの論証を中心にして、死が不幸か、またそれに関連して、不死は不幸かだとか、人生の意味などを論じている。スタイルとしては、先行研究を紹介して(有名どころだと、ネーゲルの議論が1つの中核で、後はバーナード・ウィリアムスあたりかな)、それに対してコメントという無難なもの。内容的にも偏りなく穏当で、そこまで突っ込んだ話や、独創的で興味深いアイデアは特にない。
 人生を物語として捉えるという著者の立場はそれなりに魅力がありそうな提案なので、もう少し色々詳しく書いて欲しかった。
 各章は短いし、厚くない本なので、面白そうなトピックを探す入り口として、ちょっと目を通してみるという使い方がいいのではないでしょうか。