図書館で借りて読了。著者の生い立ちから始めて、主要な業績を手短に紹介していて勉強になった。哲学者で、ここまで現実にコミットしている人も珍しい気がする。ある意味、グローバル化した世界での正義のあり方を出来るだけ具体的に問うというのが、世間が哲学者に期待していることを典型的に体現しているんじゃないでしょうか。
 あと、ある種の(倫理のもとになるような)想像力を養うものとして、ビジネス教育一辺倒はダメだからと、広い意味での文学を擁護しているけど、これだと哲学は全然庇えないんじゃないですかね。いや別に庇わなくてもいいんだけど。
 いやはや、今の時代にもこういう「賢者」がいるんですね。しかも色んな意味でリア充だし。わが日本にもこういう人がせめて2、3人いれば随分違うのにな〜。どっかいないですかね?