すし処 宮葉

食べログ すし処 宮葉

 晩飯で。もちろんふと気が向いて行けるような値段ではない。父親が上京するということになり、おそらく東京で親子で食事をするのは最後だろうということで、奮発して私がご馳走することにした。
 注文はすべてお任せで。飲み物は日本酒。この日本酒も銘柄不明ながらかなり美味かった。ちなみに、親方は元気に板場に立っていました。
 最初はいくつかつまみ的なも。ホタテの加工食品(名前失念)、穴子の煮物的なお通しの後は、鮟肝、穴子の白焼き、刺身(ヒラメ、サワラ、カンパチ、トラフグ)。全て非常に美味しかったが、特に鮟肝とカンパチ。鮟肝は今まで食べたものとは別次元。全く臭みなし。
 続いて握り。赤身とトロ、穴子が抜群に美味かったな〜。もちろん、他のネタ(シャコ、イカ、タイ、しめ鯖?何かヒカリもの)も美味しい。途中お吸い物的なものが出てきて、これが非常に上品な味で、ちょっと一息入れるのにとても良かった。最後に大好物のウニを注文。「今日久しぶりにいいウニが入ったんですよ。今日は築地でひと箱だけです。」とのこと。そういう品物があるんですな。バフンウニでなくムラサキウニなんだそうです。北海道のどこかで取れた特別なものらしい。確かに、まったくエグミ・苦味がなく、食べると、濃厚な味というよりは、上品な風味が発散・蒸発していくような味でした。確かに他ではなかなか食べられないものというのも納得。
 普段は絶縁状態の弟も、父と一緒に東京で一緒に食事をとるのは最後かもしれないということで、呼び出して途中から合流。勘定は私が持って、3人で9万円弱。日本酒も結構飲んだし、予想よりは安かった。
 握りは親方でなく、若い職人さんだったのが少し残念。だけど、一見客だし、明らかに3人とも小汚い格好だったし(父と弟には高級店だということを事前に言っていなかった)、まあしょうがないか。
 この値段では何か特別なことがないと庶民には行けないけど、日本最高ランクのお寿司をしっかり食べたのは、いい経験になりました。ウニは、解説にビビって(値段的な意味で)一つしか食べられなかったけど、いつか満腹になるまで好きなだけ注文したい。でも、それは宝くじに当たった時か、癌にでもなって余命宣告でもされないと無理かな。