「ピュタゴラスこそ、ヨーロッパ哲学の最大の源泉」(p.10)という視点が、他の記述にも(当たり前なのかもしれないが)見え隠れしている気がする。その他に関しても、無味乾燥な引用やとおりいっぺんの解説ではなく、はっきり著者の個性が出ているのではないか。
 あと、個人的に新プラトン主義の中身って全然知らなかったので、勉強になった。
 なかなか読ませる入門書だと思う。