新刊で購入。非常に面白かった。特に「アガトン」と「ケベス」は素晴らしい。文章が良くできていて非常に読みやすいのはもちろん、所々クスリとさせるユーモアや注にまである細かなギャグも見事。単なる入門書以上の出来でしょう。私はには分からないけど、田島正樹さんのブログによるとちゃんとキャラも本家プラトンの設定継承しているらしい。教養ある人は凄いですな。
 アガトンの美味しさにかんする哲学的考察は、日本語はおろか英語でもまともな哲学的議論は見当たらないので、非常に希少価値あり。もうちょっと突っ込んだ議論があればなと思うものの、考察の出発点にするには十分。ある種の共同体承認説的なテーゼにはあんまり魅力を感じないので、どう反論できるか色々また考えてみよう。