ニーチェ以後――思想史の呪縛を越えて

ニーチェ以後――思想史の呪縛を越えて

 図書館で借りて流し読み。以前から、実際ニーチェが生きていた時ってどのくらいキリスト教が強力で、なおかつ歴史的にその力がどう変化したのか気になっていたのだが、この本によると、段々弱っていたのが、ニーチェが生きた時代にまた強くなったらしい。
 まあ流し読みなので、(普通に読んでもあまり中身を憶えていないけれど)あんまり中身は憶えていないが、全体のトーンは結構クール。ニーチェハイデガーを特別ありがたがることもなく、淡々と語っている。
 あと、出版社が岩波書店なせいではないと思うが、結構著者の政治的主張が分かりやすく出てんじゃないかと思うのは気のせいか。京都学派への批判なんて相当手厳しいし。
 (哲学でなく)思想書として、ニーチェハーバーマスベンヤミンなどに興味があれば、読んでみてもいいんじゃなかろうか。