- 作者: 斎藤慶典
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 2018/07/06
- メディア: 単行本
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ただ、前著から引き続きの疑問として、世界が今ここに開けることを引き受けることが、どうしても「自由」とまだ完全に結び付かない。ある種の運命としての世界の開闢は、引き受けるも何も、そうであらざるを得ないものなので、そこに選択の余地なんかないような気がどうしてもしてしまう。その開闢を引き受けること=運命愛が、非常に特殊な意味での<自由>だというのは、直観的には非常にしっくりくるものの、まだ理屈(?)が自分の中で追い切れてないんだろう。
とにかく、著者の主著となるかもしれない名著と言って良いでしょう。哲学愛好家は必読。