世界の独在論的存在構造: 哲学探究2 (哲学探究 2)

世界の独在論的存在構造: 哲学探究2 (哲学探究 2)

 

  新刊で購入。永井哲学の総まとめ的内容。特になぜこの永井独在論哲学が他人にも伝わって議論できるのか=理解可能性について、実存の本質化・端的さの一般化・累進構造と従来よりも詳細に論じていて私自身もより理解が深まった。本を出すごとに新用語を繰り出してくる印象があるが、今回は「タテ問題」と「ヨコ問題」。分かりやすいような分かりにくいような。
 それにしても、本人自身書いている通りこの内容は世界中、どころか人類史を見渡してもここまで徹底的に突き詰めて開闢=「これ」をストレートに哲学した人はいない。ある人は昔永井哲学を評して「日本哲学界の宝」と書いていたけど、激しく同意せざるを得ない。日本語でこの本を読める比類なき幸運を享受しないのはもったいなさすぎる。必読。
 今年は哲学書豊作だねぇ。嬉しい限り。