美味しい料理の哲学 (シリーズ・道徳の系譜)

美味しい料理の哲学 (シリーズ・道徳の系譜)

 図書館で借りて読了。味に関する哲学書がなかなかないので、期待して読んだのだが……。もろにポモなスタイルで、ごく普通の主張をしているだけ。要は料理は、素材単独や部分だけじゃなくて、ホーリスティックにバランス考えないとダメってだけでしょ。
 大体最初からして、焼き鳥が骨付き肉って、もうちょっとましな例上げられなかったのかといきなり躓く。
 文章自体はちゃんとしていて、流れもよどみなく読みやすいけど、もうこういうのはさすがに要らないんじゃない?ある種の現代芸術(の批評)として細々とくらいしか、わけわからんハッタリ芸を残す程度しか意味は見いだせないです。
 明晰判明、シンプルに主張を論じるストロングスタイルで料理や味について哲学的考察した本、ないだろうか。