ここ数日はツイッター上でさえぼう先生とオープンレター問題が超展開を繰り広げていて目が離せなくて寝不足気味に。

  もうこんなになると行くとどう決着するのか予想できない。

 しかしひとつだけはっきりしているのは、学術や言論に携わるものならば、何か起こったことの痕跡自体をなくすような振る舞いをしたり、言論の自由を毀損するような振る舞いは現に慎むべきだというのは、多くの人が賛成してくれるだろう。

 過去の記録が見れなくなってしまったり、行き過ぎた表現は批判されるべきだとしても、反対意見を提出することそのものを妨害したりすると、そもそも何が正しいか・間違っているかを検討すべき土俵自体が損なわれてしまうのだから。

 かつてオウム真理教事件の渦中に、宗教学者島田裕巳さんがオウム擁護派ではないかと猛批判にさらされて、大学教授を辞めろだとか大学が島田さんを首にするべきだという声が巻き起こったことがある。その時社会学者の橋爪大三郎さんがテレビで(確かサンデープロジェクトだったと思う)「島田さんの主張に私は特に賛成ではないが、島田さんの解雇を求めたりするのは断固反対。言論の自由を守るためにそういうことをしてはならない」と主張していたのをたまたま目にした。その時は自身が少年だったこともありあまりピンときていなかったが、ようやく最近これがいかに勇気ある行為でかつ大事な主張だったのか分かるようになった。

 いかに有名で立場ある大学教授だとは言え、オウム事件真っただ中にこういうことをテレビではっきり言うというのがいかに重圧のかかることだったか。言論人たるものすべからくこの姿勢を見習うべしと書くと偉そうかな。