kindleで購入。

 引きこもり傾向がある知的(だと自認している)人なら、「これは俺のことだ!」と思う人が多いのでは。かくいう私もその1人。

 到底達成不可能な理想像をかかげ、それと比べたらゴミ以下の自分の実態を、自己卑下として認識し、「その認識ができている」といういびつな形での知的能力の誇示をするというのは、分かり味が深すぎる。やたらとプライドが高いというのもその通りとしか言いようがない。

 前半の精神分析的時代分類はまあ話として聞いておきつつ、それ以外の事象的自己愛分析とその対処法、オープンダイアローグの紹介あたりはとても役立つと思う。

 もともと孤独耐性は強くて人付き合いは苦手な方だったが、今の私の状態だと、医者以外の人間と(事務的会話意外の雑談的な話を)話す機会がゼロではないというのは、随分症状緩和に役立っているという感触がある。なかなか完全な隠遁でも平気な境地には普通の人はたどり着けないよなぁ……。