図書館で借りて読了。
 ほとんど普通に生活していると接点がないところで、地下茎のようにそれなりの規模で広がっているベトナム人コミュニティの抜群に面白いルポ。
 どこかニヒルで捉えどころのないボドイたちの生態は何だか物悲しい。
 著者が言うように、おそらくキチガイ緊縮経済政策が反転する様子もないなか、相対的な日本の経済力の低下でボドイはいなくなり、さらに貧しい国からインチキで連れてくることでしのぐという流れになるのか。さらに悲惨なシナリオとして、貧しい日本から中国へ出稼ぎに日本の若者が行く流れができて、日本人版ボドイが出てくるようになるんじゃないかという気もする。まあそのころには私はもう寿命でくたばっているから関係ないか。