『純粋理性批判』を噛み砕く

『純粋理性批判』を噛み砕く

 新刊で購入。純粋理性批判アンチノミーの部分を懇切丁寧に、それこそタイトル通りに噛み砕いて解説している。哲学書の解説と言う性格上、これを読めばすっきり疑問が解決されるというものでもないが、少しは理解が進んだ気がする。必要な分量を考えると実現はほぼ不可能だが、この調子で全編解説して欲しい。いい解説書だと思います。
 あと、昔から言われてた岩波の翻訳のまずさもズバズバ指摘している。今時岩波ブランド何て崇めている人はいないだろうけれど、手に取りやすい文庫の翻訳が信頼できないというのは、何とかならんのかね。