- 作者: ポール・クルーグマン,山形浩生,Paul Krugman
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/07/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 12人 クリック: 404回
- この商品を含むブログ (54件) を見る
政権が変わって、消費税増税は先延ばしになり、日銀がちゃんと金融緩和してくれればいいけど、この先どうなることやら。
あと、かつての私もそうだけど、自分が知的だと自認している人は、心理的にどうしてもシバキ主義になりがなんじゃないでしょうか。「利権を求めるアホ国民とそれに答える政治家、非効率で肥大した官僚機構を潰して、野放図に借金するような自堕落な姿勢は慎むべきだ」と、それ自体はまともな意見に思えるからね。
結局、素人にも分かる単純な話として、増税して増える税収と、増税で景気が冷え込んでその分減る税収を計算して、逆に金融緩和でGDPが上がったりして増える税収とその政策に伴う借金も計算して、1年でなくある程度長い期間で計算してどっちが得かと、まずそれ比べないとどうにもなんないんじゃないの。今のデフレ状態で増税したらトータルでは大きな損になりそうというのは、明らかな気がするんだけどなー。
あとは、失業率が高いことがいかに大きなダメージを社会に与えるかということも書いてあるんだけど、日本では最近あまり失業関連の問題論じられていない気がする。物価上昇率だけじゃなくて、失業率も目安にすればいいのに(アメリカはそうしてるんでしたっけ。高橋洋一さんの本に書いてあった気がする)。
というわけで、非常にタイムリーでなおかつ面白いので、是非読みましょう。