『不思議の国のアリス』の分析哲学

『不思議の国のアリス』の分析哲学

 新刊で購入。全体的に、アリスを登場させる必然性というか、アリスの効き目というか、それがちょっと弱い印象。
 内容的に突っかかったのは、一番最初のトピック。今日や現実世界について、この今、この現実世界をさらに相対化(累進構造に巻きこまれる)することは常に可能なはずで、だとするならホームズ「にとって」の現実世界という言い方はできるような気がするんですけど、私がアホで分かってないだけですかね。
 それはともかく、中身は非常に良い分析哲学の入門書です。私の若いころに比べると良い入門書が増えて羨ましい。