哲学入門 (ちくま新書)

哲学入門 (ちくま新書)

 新刊で購入。戸田山さんの本は、文章が生き生きとしていて読んでいて楽しい。ブックガイドで紹介されている他の本と比べると、その差は歴然。
 中身も、入門書という性質上他人の説の紹介というのが大部分だけど、ミリカンやドレツキの分かりやすい解説というだけで嬉しい。私は自由と道徳の部分が一番面白かった。
 解釈者なしの表象(p.74)みたいな自然主義的態度は、一番大事な哲学的問題を取り逃してしまっていると個人的には思うが、それはともかく非常に優れた哲学入門書であることに間違いはない。オススメ。