キンドルで購入。味覚の実在論擁護的な方向は良いのだが、議論としてはちょっと物足りない。後半の音楽と類比的に論じて味覚の客観性を擁護するってのは私も有望な路線だと思うので、もうちょっと展開させてほしいところ。
 経験科学の話やわりと最近の哲学の議論は参照されていているが、古典系への言及が少ないのも寂しい。
 英語は読みやすい。ボリュームも程よいのでとっかかりには良い本では。
 入門書でなく、歯ごたえがあって今後の基礎になる本格的な味覚の哲学・味の哲学の本が欲しい……。